画面の向こう側へ:対面イベントが企業向け語学研修を強化する理由

多くの企業向け語学研修は、現在、完全にオンラインで実施されています。学習者は必要なタイミングでログインし、トレーナーが教材に沿って進行、学習の進捗はダッシュボードで可視化されます。効率的で拡張性が高く、運用面でも非常に合理的な仕組みです。
しかし、その効率性の裏側で、失われがちなものがあります。それは、研修を単なる「こなすタスク」から、「本当の成長を生み出す関係性」へと変える、人と人とのつながりです。
2025年11月、Comasはマクロミル社の東京オフィスにて対面イベントを開催しました。数ヶ月にわたりオンラインで共に学んできたトレーナーと学習者が、初めて同じ空間に集う場です。
わずか2時間の中で起きた事は、企業向け語学研修において、なぜ「画面の向こう側へ一歩踏み出すこと」が重要なのかを、はっきりと示していました。
対面イベントがオンライン研修以上の価値を生む理由
オンライン研修は確かに効果があります。実際に、学習者は語学力を向上させ、プログラムを修了し、新しく身につけたスキルを業務の現場で活かしています。では人事担当者の立場で考えたとき、「作業的に感じる研修」と「本当にモチベーションを高める研修」の違いはどこにあるのでしょうか。この問いに対して、トレーナーと学習者の双方が挙げる答えは同じです。それは、個人的なつながりがあるかどうかです。
トレーナー責任者であるJP Corbeilさんは次のように語っています。「普段はリスト上の名前としてしか知らないことが多いですが、実際に対面で会うことで、その人を支えたい、より良い体験を提供したいという気持ちが強くなります」。
これは多くの企業が思っている以上に重要です。トレーナーが学習者を、リスト上の名前ではなく、背景や課題、目標を持つ一人の人として認識することで、自ずと1回1回のセッションに、より丁寧に向き合うようになります。一方、学習者もトレーナーを「サービスを提供する講師」ではなく、「自分の成長を本気で考えてくれる人」として捉えることで、学習への関与度が一層深まります。
マクロミルのイベントに参加した学習者は、この変化をこう表現しています。「実際にトレーナーに会って、私たちの学習を本当に気にかけてくれていると感じました。英会話はまだ難しいですが、もっと頑張りたいという気持ちが強くなりました」。
対面イベントは、抽象的な約束を具体的な関係性へと変えます。お互いを「役割」ではなく「一人の人」として見る瞬間を生み出し、それがプログラム全体の成果に影響を与えます。

本音でつながれる場をつくる
マクロミルのイベントでは、あえて厳密な構成を設けませんでした。正式なプレゼンテーションも、決められたアクティビティも、指定席もありません。トレーナーは会場内に自然に分散し、誰でも気軽に会話に参加できる形を取りました。軽食とドリンクを用意することで、終業後にリラックスして参加できる雰囲気を大切にしました。
主催者のDavid Guerreroさんはこう振り返ります。「とてもリラックスした、話しやすい雰囲気でした。終業後の開催だったこともあり、参加者は形式ばった社内イベントというより、くつろいで会話を楽しむ気持ちで来てくれていました」。
このカジュアルな空間だからこそ、さまざまな価値ある交流が生まれました。3〜6ヶ月間オンラインで学んできたトレーナーと初めて対面し、関係性が一気に深まった学習者もいました。まだ一緒にレッスンをしたことのないトレーナーと話し、異なるコミュニケーションスタイルや人柄に触れた学習者もいます。これから受講を検討している社員は、現受講者の生の声や、トレーナーの考え方を直接聞くことができました。
トレーナー責任者のJP Corbeilさんは、初級レベルの学習者と向き合う同僚の様子を見てこう語っています。「学習者の反応がゆっくりでも、とても忍耐強く、心から興味を持って接しているのが印象的でした。英語学習だけでなく、音楽や仕事、趣味の話もしていて、とても自然な会話でした。双方が楽しそうだったのが伝わってきました」。
また、初めて担当学習者と対面したトレーナーのIris Cortésさんは次のように話しています。「印象的だったのは、学習者がバイクへの情熱を語り、スマホで写真を見せてくれた瞬間です。英語レベルはA2で、普段のオンラインレッスンでは控えめな方なので、そのオープンさと信頼をとても嬉しく感じました」。
これらのやり取りは、学習効率を最優先にした会話ではありませんでした。あくまで自然な人間同士のコミュニケーションであり、たまたま使われている言語が学習対象だった、という感覚に近いものです。この違いは非常に重要です。
トレーナーが「学習者として」ではなく、「一人の人として」向き合っていることが学習者にも伝わり、同時にトレーナー側も、セッションノートに記載された目標や進捗以上の文脈(業務背景や関心、価値観)を理解できるようになります。
イベント後にも続く影響
対面イベントの価値は、その2時間だけにとどまりません。そこで生まれたつながりは、その後のトレーナーと学習者の関わり方に継続的な影響を与えます。
トレーナーにとって、実際に会うことは「より良い体験を提供したい」という動機づけを強めます。「実際に会うと、その人の学習体験をより良くしたいという気持ちが強くなります。会ったことのある学習者には、特に良い体験をしてもらいたいと感じます」と、トレーナー責任者は語っています。
これは感情面だけでなく、実務面でも意味があります。学習者の背景を深く理解することで、教材や例文、進め方をより的確に調整できます。イベントで共有したエピソードを、より深い信頼関係の形成に活かすこともできます。学習者がつまずいている理由を、より立体的に捉えられるようになります。
学習者側にとっては、信頼感と継続への意欲が大きなポイントです。ある学習者は「セッション自体の見方が大きく変わったわけではありませんが、セッションとは違う場で会ったことで、普段とは違う話題ができ、表情やジェスチャーもよく分かりました。よりリラックスして話せたと思います」と話しています。
別の学習者は、このイベントによって自身の決意がより強まったことを強調していました。「英会話が自分にとって難しいことを改めて実感しましたが、トレーナーの皆さんがとても親身に支えてくれているのを見て、少しずつでも続けていこうと思えました」。
このイベントは、これから参加を検討している学習者にとっても、価値を生みました。パンフレットや説明会ではなく、Comasのトレーナーと直接話し、実際の受講者の満足度を目の当たりにできたからです。主催者のDavid Guerreroさんは「『次の募集があったらぜひ参加したい』と言ってくれた方もいました」と語っています。
プログラム全体としても、こうしたイベントは重要なメッセージを発信します。Comasが、研修を提供する最低限の範囲を超えて、人間関係に投資しているという姿勢です。トレーナーが企業オフィスに足を運び、成果や評価に直結する場面だけでなく、あえて対話や相互理解を深める時間を設けること。さらに、カスタマイズカリキュラムの提供にとどまらず、自由に交流できる場をつくることは、「修了率やスコアだけでなく、人そのものを大切にしている」という明確なシグナルとなります。

企業研修プログラムにとっての示唆
マクロミルでの成功事例は、特定の企業にとどまらない、より普遍的な示唆を与えてくれます。効果的な企業向け語学研修に必要なのは、優れたカスタマイズ教材や資格を持つトレーナーだけではありません。「役割」としての関係を、本当のパートナーシップへと進化させる人間的なつながりが、成果を左右します。
もちろん、すべての研修プログラムに頻繁な対面イベントが必要というわけではなく、オンライン研修が不十分だという意味でもありません。実際、マクロミルの参加者は、通常のオンラインセッションだけでも十分な成果を上げていました。
しかし、時折対面でつながる機会を加えることで、オンラインで築かれた信頼関係や学習習慣の土台は、より強固なものになります。
トレーナーのIris Cortésさんは次のように語っています。「対面イベントは、信頼関係の形成に非常に効果的です。オンラインとは異なる学びや気づきが生まれるので、今後もぜひ学習者に直接会う機会を持ちたいと感じています。」
語学研修に投資する企業は、自社のプログラムがこうした人間的なつながりを生み出す余地を持っているかを、一度立ち止まって考えてみる価値があります。それは、テストスコアの向上やレベル上達のスピードを直接的に高めるためだけではありません。学習者が継続し、練習を重ね、停滞期を乗り越えるための原動力となる関係性を強化するからです。
Comasでは、固定的な形式や画一的なアプローチにとらわれることなく、学習者一人ひとりに寄り添いながら、企業とも密に連携し、本当に意味のある学習体験を創出することを大切にしています。
マクロミルでのイベントは、まさにその姿勢を体現したものでした。リアルな場で、リアルな人がつながり、信頼とモチベーションを育むこと――それこそが、長期的な人材成長につながるのです。
COMASの法人向け研修で、組織のコミュニケーションを次のステージへ
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