ビジネスや異文化理解における非言語コミュニケーションの重要性

あなたは「非言語コミュニケーション」についてどのくらい知っていますか?
非言語コミュニケーションはジェスチャーや視線など「言葉ではないコミュニケーション」のことを指し、意思疎通をする上で必要不可欠なものです。言葉でのコミュニケーションでは伝えきれない情報を伝えたり、相手との関係構築に役立ったりします。
非言語コミュニケーションはビジネスだけでなく、異文化コミュニケーションの中でも重要な役割を担うため、知識を身につけておくことが大切です。
この記事では非言語コミュニケーションの定義、重要性、ビジネスシーンでの活用例、日本で使われているものの海外ではNGとなる非言語コミュニケーションの例などについて解説します。異文化コミュニケーションの課題を社内研修で解決する方法については、こちらの記事もご覧ください。
目次
非言語コミュニケーションとは?

コミュニケーションは、言語コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)と非言語コミュニケーシコミュニケーションは、言語コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)と非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)の2つに分かれます。
非言語コミュニケーションとは、言葉でのやり取り以外から相手の気持ちや感情を理解するタイプのコミュニケーションのことです。主に下記の要素が含まれます。
- 声 – トーン、大きさ、スピード
- 動作 – ジェスチャー、姿勢、表情
- 見た目 – 服装、身だしなみ
- 物理的環境 – 距離感、空間の使い方
私たちは相手とコミュニケーションをする際には、言語情報だけでなく相手の声のトーンや表情など非言語的な要素からも情報を取り入れているため、非言語コミュニケーションは重要です。
3Vの法則(7-38-55ルール)とは?
「3Vの法則(メラビアンの法則)」あるいは「7-38-55ルール」を耳にしたことはありますか?
これはコミュニケーションに関する法則で、人はコミュニケーションをする際に言語・聴覚・視覚それぞれからどれほどの割合で情報を取り入れているのかを表したものです。
- 言語情報(会話そのものの内容):7%
- 聴覚情報(声の大きさ、スピード、トーンなど):38%
- 視覚情報(表情、視線、仕草、見た目など):55%
上記のことから非言語コミュニケーション(93%)が言語コミュニケーションそのもの(7%)よりも相手に与える情報量が多く、さらにコミュニケーションに大きな影響を与えているのがよく分かるでしょう。
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非言語コミュニケーションの重要性

非言語コミュニケーションは、下記の3つの点において重要です。
言語では表現できない空気を表現できる
非言語コミュニケーションは言語だけでは表現できない繊細な空気を表現することができます。
自分の考えや気持ちを言葉として相手に伝えても、相手に100%理解してもらえるとは限りません。しかし、声のトーンや表情などの情報を加えることで、より正確に相手に気持ちや考えを伝えやすくなります。
重要な話はLINEやメールではなく、直接対面であるいは電話でしたほうが良いと言いますよね?それは直接的なやりとりによって、その話題の重要性やあなたの真剣度がより伝えやすくなるからです。
相手との距離を縮めて関係性を築ける
非言語コミュニケーションは相手との距離を縮めて関係性を築くことにも役立ちます。
たとえば、プレゼンテーションやスピーチをしている際に、相手が相槌を打って話を聞いてくれたり、笑顔を向けてくれたりしたら、相手に安心感を覚えて話しやすく感じるでしょう。
また、人は自分と似たような仕草や服装をしている人に対して好意を感じるものです。これは「類似性の法則」とも呼ばれており、心理学でも証明されています。
相手の心情や状況を理解できる
非言語コミュニケーションは相手の心情や状況を理解するのにも役立ちます。
メールやLINEなどの文章でやりとりをしている場面を想像してください。相手が絵文字やスタンプを使わないと、気持ちや表情が読み取れず不安になりませんか?
相手をよく観察する、つまり非言語コミュニケーションを読み取ることで相手の心情や状況をより正確に理解することにつながるでしょう。
非言語コミュニケーションの具体例

非言語コミュニケーションは下記のようにさまざまな種類があります。
| 非言語コミュニケーションの例 | 特徴・内容 |
| 接触行動 | 握手、ハグなど。日本は欧米と比較すると消極的。文化によって受け止められ方が異なるため注意が必要。 |
| 表情 | 「感情」が分かる。日本では「目」で、欧米では「口」で表情を表すなど文化による違いがある。 |
| 姿勢 | 人柄が伝わり、第一印象を左右する。 |
| 近言語(パラ言語) | 声の大きさ、相槌、話すスピード、声の高さ。自分の気持ちを効果的に伝える際に役立つ。 |
| 視線・距離 | 親密さや密接さを表現できる。文化によって捉え方が異なるため注意が必要。 |
| 人工物の使用 | 服装、メイク、アクセサリーなど。TPO、年齢、体型、相手の好みに合わせることが求められる。 |
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ビジネスにおける非言語コミュニケーションの活用例

ビジネスシーンにおける非言語コミュニケーションの活用例を紹介します。
| 場面 | 注意すべき点 |
| 商談 | 相手との関係性によって声のトーンや雰囲気を変える。席の配置や距離感にも配慮する。 |
| プレゼンテーション | リスナーが飽きないように身振り手振りなどを上手に取り入れたり、メリハリのある話し方をする。 |
| 採用面接 | 高圧的な話し方で萎縮させないようにフラットなコミュニケーションを心がける。笑顔で相槌を打ちながら話を聞き、興味がある姿勢を示す。 |
| 社内コミュニケーション | 笑顔でいるように心がけて話しかけやすい雰囲気を醸し出す。相手の話には相槌を打ってしっかりと話を聞いている姿勢を示す。 |
日本人がやってしまいがちな海外ではNGの非言語コミュニケーションの例

非言語コミュニケーションは国や文化によって意味合いが異なる場合があります。
日本人にとっては普段使い慣れていて問題がない非言語コミュニケーションであっても、海外で使うと誤解を招いたり、相手の気分を害してしまったりする恐れがあるため注意しましょう。
| 非言語コミュニケーション | 日本での意味 | 海外での意味や反応 |
| 親指を立てる | 「OK」や「了解」を意味する | 英語圏では同じ意味だが、イスラム諸国や一部のアジアの国では相手を侮辱する意味になる |
| 人差し指と親指で輪っかを作るサイン | 「OK」や「いいよ」と了承の意を表す | ラテンアメリカやフランスでは相手を侮辱するサインとなる |
| 愛想笑い | 和を乱さないように使用する | 非言語メッセージと言語メッセージが矛盾するため、相手にあなたの意図や真意が伝わらず誤解を招く |
| うなずき | 「あなたの話を聞いている」というサイン | アメリカでは「全て賛成している、あなたの意見や考えに異論はない」という意味になる |
英語学習者が海外の非言語コミュニケーションを身につける重要性

グローバルビジネスにおいて非言語コミュニケーションを理解することは下記の理由で重要です。
誤解を防ぎスムーズなコミュニケーションが行える
海外での非言語コミュニケーションを理解することで、自分の気持ちや思いをより正確に相手に伝えることができるため、誤解を招くことも少なくなるでしょう。
逆に、海外では良しとされていても日本ではタブーとされている非言語コミュニケーションを相手が使ったとしても、嫌悪感を抱くことなく相手の話にしっかりと耳を傾けて思いや気持ちを正確に受け取れるようになります。
相手を不快な気持ちにさせない
日本では良しとされていても、海外ではタブーとされている非言語コミュニケーションは数多くあります。このような非言語コミュニケーションに対する知識を持つことで、実際に海外の人とコミュニケーションをとる際に相手を不快な気持ちにさせることが防げるため、良好な人間関係を構築しやすくなるでしょう。
非言語コミュニケーションは言語力をカバーできる
「メラビアンの法則」によると人が言語から得る情報量はわずか7%程度で、声の大きさやトーン、視線など非言語コミュニケーションから得る情報量がほとんどを占めています。
つまり、言語に自信がなくても、表情や声、ジェスチャーなどの非言語コミュニケーションを積極的に使うことで、相手とのコミュニケーションを比較的スムーズにとることができます。
海外の非言語コミュニケーションを習得することでコミュニケーションの幅や可能性が広がり、良好な相互コミュニケーションが実現される可能性が高まるでしょう。
異文化理解を深めることができる
他国の気候、文化、慣習、考え方、価値観の違いなどを受け入れることが「異文化理解」ですが、非言語コミュニケーションも「異文化」の1つです。
つまり、海外の非言語コミュニケーションに対する知識や理解があると、対人コミュニケーションにおける誤解を最小限にとどめ、より異文化理解を深めることにつながります。ュニケーションにおける誤解を最小限にとどめ、より異文化理解を深めることにつながります。
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非言語コミュニケーションを活用する際に注意すべき点

非言語コミュニケーションを活用する際には、下記の2点について注意しましょう。
国によって非言語コミュニケーションが表す意味合いが異なる
国や地域によって非言語コミュニケーションが表す意味合いが異なる場合があります。日本の文化や言語に精通していない人とコミュニケーションをする際には注意をしましょう。
グローバルコミュニケーターを目指すのであれば、英語や日本語といった言語の習得も重要ではありますが、国ごとに異なる非言語コミュニケーションについて理解を深めておくことも大切なことです。
非言語コミュニケーションだけに依存してはいけない
繊細な感情や空気を伝えるのに便利な非言語コミュニケーションですが、その解釈が国、文化、年齢などで一定ではないため、相手によって受け取り方が異なります。
相手の理解度に不安がある場合は、その都度確認を取ることをおすすめします。この確認作業をしっかりと行うことで、大きなトラブルを未然に防ぐことにつながるでしょう。
まとめ:異文化コミュニケーションには言語と文化の両面からのアプローチが必要
非言語コミュニケーションの重要性について解説しました。特にグローバルビジネスにおける非言語コミュニケーションの重要性は高く、海外の非言語コミュニケーションに関する知識や理解を深めるだけで、相手を不快な気持ちにさせることなく良好な関係を築き、お互いにスムーズに意思疎通ができるようになります。
しかし、非言語コミュニケーションを含む異文化コミュニケーション力は、一般的な語学学習だけでは身につきません。言語スキルと文化理解を統合した社内研修プログラムが、真のグローバルコミュニケーション力を育成します。作業をしっかりと行うことで、大きなトラブルを未然に防ぐことにつながるでしょう。

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